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先ほど、あるビルのオーナーに依頼をされて、
30年も前に締結された賃貸借契約の更新の
打ち合わせに行ってきました。

結果として無事に話がまとまり良かったのですが、
下手をすれば大変なトラブルになるところでした。

その原因はこれです↓
keiyakusho.jpg


今ではほとんど使われていませんが、
昔は当たり前のように使われていた市販の契約書です。

今では考えられませんが、
当時はこういった市販の契約書を使い、

例外的な部分は書き足したり口頭で済ませたり
ということが多々あったようです。


そして30年がたった今、


かたや代が代わって何もわからないオーナーと
当時の口約束を強く覚えている店子さんが

今までうやむやになっていた部分を
はっきりさせようという事で今回間に入らせて頂いた次第です。

市販の契約書というのは怖いもので、
どれも似たようなことが書いてあるようで
実は出している会社によって大事なところが違っていたりします。

今回のケースも他の店子さんとの契約で使っていた
契約書の内容を元に話をしていたにも関わらず、

実際は違う市販の契約書を使用してしまっていた事が原因でした。

幸いオーナーさんも店子さんも互いに譲歩して頂けたので
契約書を最新の書式に移行し、
お互いにいい形で折り合いをつけることができました。


少し話がずれますが、

当時の契約書と違い、今の契約書は売買、賃貸に関わらず
本当に細かいことがビッシリと書かれています。

そして、そのほとんどは「常識」と思われている事ばかりです。

大昔、簡素な契約書が使用されていた当時は
そんな常識的なことは書くまでもないという
考えをもとに作られていたのではと思います。

しかしながら、その「常識的な事」が通用しない
現代になり、今のビッシリ書かれた契約書の形へと
進化?していきました。

本来契約書というものは「証拠」にすぎず、
大事なのはお互いの同意だというのが

原則的な民法の解釈です。


昔ながらの契約書で通用する時代が
少しうらやましいと思う今日この頃です。















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